Ⅱ-5 縦横戦法での2国同盟 

ブロック内、又は縦列(横行)で、2つのマスに入る可能性が有る数字が2つだけの場合、その2つのマスは、2つの数字で占拠され、他の数字を入れる事が出来ません。

 

この、「2つのマスに2つの数字」を2国同盟と言いますが、縦横戦法で検出できるのは、隠れ2国同盟(Hidden Pair)になります。

この隠れ2国同盟は、さらにブロック内と縦列/横行の、2つの解法に分かれます。

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〔1〕ブロック内の隠れ2国同盟

縦横チェックで、ブロック内のある2マスに、違う数字の候補数字が重なって抽出された時、隠れ2国同盟が検出されます。

 

このブロック内の2国同盟は、大きく3つの働きがあります。

①2国同盟となった2つのマスから、他の候補数字を追い出す。

②ブロック内の残り数字・残りマスが減少し、ブロック内の攻略に役立つ。

③周りの数字配置により、他のブロックの攻略に影響を与える。

 

  ◆他の候補数字を追い出す働き

 

中央ブロックで、1→9の順に縦横チェックを行うと、3マスに候補数字が抽出されます。

 

1は、○または△のどちらかに入ります。9も、○または△のどちらかにしか入りません。

 

5はE6・F6に、2択の候補数字として抽出されます。

(↓下図へ続く)

 

このうち1・9は、2数字で2マスを占拠する為、他の数字は入れられません。入れると19どちらかを入れるマスが不足します。

 

1・9はD4・F6で、2国同盟となります。

 

このため、5が追い出されて、E6=5が確定します。

  ◆ブロック内の攻略に役立つ働き

 

中央ブロックで、縦横チェックを行うと、○、△に、1・2の2国同盟が検出されます。

 

○と△は、1・2以外に入らない為、次に7の縦横チェックで、☆=7が確定します。

 

2国同盟で、ブロック内の空きマスが減少し、確定数字の検出に役立つ例です。

  ◆他ブロックの攻略に役立つ働き

 

◆直接的に他ブロックの攻略に役立つ例

中央ブロックで縦横のチェックを行うと、D5、D6の2マスに19の2国同盟が抽出されます。

 

連なった2国同盟は、連なった方向に2つの仮に確定した数字として使えます。

 

☆のマスは、上下左右に1~4、6~9の数字があるため、☆=5が確定します。

 

◆間接的に、他ブロックの攻略に役立つ例-1

中央ブロックの縦横のチェックで、D6,E5の2マスに19の2国同盟が抽出されます。

 

中央ブロックの空きが、3連3マスだけとなる為、残りの数字456が候補数字となります。

 

3連の候補数字は、縦方向に仮に確定した数字として使えるため、☆=8が確定します。

 

◆間接的に、他ブロックの攻略に役立つ例-2

中央ブロックで1・9の縦横のチェックを行うと、E5・F6に2国同盟19が抽出されます。

 

2国同盟19でE5・F6が埋った為、E4・F4に5の候補数字が抽出されます。

 

続いて、右中ブロックの☆=5が確定します。

〔2〕縦列/横行の隠れ2国同盟

縦横チェックで、縦列または横行のある2マスに、2つのの候補数字が重なって抽出された時、隠れ2国同盟が検出されます。

 

  ◆ブロック内の縦2マスに検出されるパターン

下図は、縦横戦法1×1、一直線打法または平行線打法の活用により、縦2マスに候補数字が2組重なって抽出され、比較的容易に隠れ2国同盟が検出される例です。

 

5は、E1・2・6に入らず、E7・8の2マスに限定。

  (中央ブロックで縦横戦法1×1を活用)

6も、E1・2・6に入らず、E7・8の2マスに限定。

  (E列で一直線打法または平行線打法を活用)

 

E7・8の2マスに5・6の候補数字が重なって、抽出される為、E4・8に、56の2国同盟が検出されます。

 

この後、2国同盟に押し出されて、D8=7が確定します。

  ◆ブロック間の縦2マスに検出されるパターン

下図のように、2ブロックに跨って、隠れ2国同盟が検出されるパターンは、実戦の中で意外と見逃し易く、縦横戦法1×1、一直線打法または平行線打法の、応用と慣れが必要です。

 

5は、E1・2・6に入らず、E4・8の2マスに限定。

6も、E1・2・6に入らず、E4・8の2マスに限定。

 

E4・8の2マスに5・6の候補数字が重なって、抽出される為、E4・8に、5・6の2国同盟が検出されます。

 

この後、2国同盟に押し出されて、D8=7が確定します。

但し上図の場合は、隠れ2国同盟(Hidden Pair)の裏側ある、裸の3国同盟(Naked Triple)での攻略が有力なので、下図に例示します。(3国同盟は有段テクニックで説明)

 

E1・2・6は、縦方向に1・3・8・9があり、ブロック内や横方向に5・6があるため、入る可能性の有る数字は2・4・7に限定され、裸の3国同盟が成立します。

 

このため、E列で残りの数字5・6が○△のどちらかに入る事になります。(○△は隠れ2国同盟)

 

この後、2国同盟に押し出されて、D8=7が確定します。