Ⅴ-1 SD-Chain

X-Wing、Skyscraper、2-String Kite、Empty Rectangle 等の単一数字(Single Digit)の2択連鎖を活用した攻略手法を、統合・拡張した上位手筋が SD-Chain です。

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〔1〕SD-Chain の基本型

単一数字が2択となる如意棒・ERブロックを、一本の折れ線状に複数連鎖させ、始点と終点マスから共通に見えるマスより、着目数字を排除するのが基本の考え方です。

 

下図は SD-Chain の最少形で2連鎖の例です。いずれも、連鎖の始点○と終点◇から共通に見える灰色マスより、着目数字5が排除される、という統一した考え方で攻略できます。

この考え方を3連鎖、4連鎖・・・と拡張していくのが SD-Chain の攻略手法となります。

   ◆基本型の攻略と連鎖の仕組み

 

Skyscraper、2-String Kite、Empty Rectangle の構成要素を組み合わせた4連鎖の例です。

 

下図のような連鎖の仕組みで、始点○と終点◇はどちらかが必ず5になる為、灰色マスより着目数字5が排除されます。

 

4連鎖に含まれる2連鎖・3連鎖の攻略手筋も有効であり、水色マスからも5が排除されます。

 

Sを始点とした4連鎖で、1連鎖目の終端W=5の場合、2・3・4連鎖目の終端X・Y・Zも同時に5になります。

(黄色の4マスが同時に5)

 

S-Wが2択であれば、S-X、S-Y、S-Zも同時に2択となる理屈です。

 

連鎖の始点と、各連鎖の終端マスは、2択の関係になるというのが、 SD-Chain の基本で、4連鎖に含まれる2・3連鎖や、逆回りの連鎖も、同様な考え方で攻略する事ができます。

SD-Chain は、5連鎖以上も可能ですが、4連鎖位までが実用的と思います。

  ◆3連鎖のパターン例

 

Skyscraper、2-String Kite、Empty Rectangle  の構成要素を組み合わせた3連鎖の例で、いずれも始点○と終点◇から、共通に見える灰色マスより、着目数字5が排除されます。

 

もちろん、3連鎖の中に含まれる2連鎖も有効であり、さらに水色のマスからも着目数字5が排除されます。

ERブロックも、一方の可能性が消えれば、一方が真になるという2択性があるため、如意棒と同様に、単一数字の2択連鎖の構成要素として使う事ができます。

 

この様な攻略手法は、一般に X-Chain、または、X-cycleと呼ばれます。

SD-Chin は Empty Rectangle を明に加えて、単一数字(Single Degit)の幅を広げ、2択連鎖の考え方を活用した Chain 系を基本型にしています。

〔2〕SD-Chain のループ型

2択連鎖の始点と終点が繋がって、連鎖がループ状となる型で、2択同志を連結した片端同志から共通に見える全てのマスより、着目数字が排除されます。

 

  ◆ループ型の攻略と連鎖の仕組み

 

Skyscraper、2-String Kite、Empty Rectangle の構成要素を組み合わせたループ型4連鎖の例です。

 

下図のような仕組みで、連鎖の連結部分4か所の黄色と緑マスはどちらかが必ず5の2択になる為、左図の灰色マスより着目数字5が排除されます。

 

2択の如意棒の線上と、ブロック内2択の如意棒のブロックには、新たな排除マスはありません。

下左図で、X=5の場合、各連鎖の終端(黄色マス)は全て同時に5になります。

一方、逆回りの下右図で、Y=5の場合、緑色マスは全て同時に5になります。

 

X-Yは元々2択の為、左図黄色マス・右図緑色マスは、どちらかが必ず実現します。

このため、連鎖の連結部分の片端同士は全て2択の関係となります。

  ◆3連鎖のパターン例

SD-Chain ループ型の最少形は X-Wing の2連鎖、3連鎖は下図のような Swordfish の2×2×2型と、Empty Rectangle の拡張型で、いずれも、灰色マスから5が排除されます。

〔3〕Fin付と Grouped SD-Chain

 

  ◆Fin付 (基本型とループ型)

 

◆基本型の Fin 付例(非ループ型)

 

連鎖の始点または終点の、どちらかの如意棒の端に、水色マスのように、Fin を付ける事ができます。

 

Skyscraper と同様にFin付きの場合、排除マスは始点と終点のどちらか、Fin の付いているブロックだけに限定されます。

 

そして、灰色2マスより、着目数字5が排除されます。

 

◆ループ型の Fin 付例です。

 

連鎖中の如意棒の一方の端に、1または2個、左図水色マスのように、Finを付ける事ができます。

 

X-wing、Swordfish と同様に、Fin が付くとループが成立しなくなり、排除マスは Fin が付いたブロックに限定されます。

 

そして、灰色2マスより、着目数字5が排除されます。

  ◆Grouped SD-Chain (基本型とループ型)

下図は如意棒の片端同士をブロック内で連結した4連鎖の例です。

連結部に水色の5が余分に付いていますが、グループ化して一つと考える事で、連鎖は継続され、連結方法に幅を持たせるのが Grouped SD-Chain の考え方です。

 

如意棒同志を直角に連結する場合は1個、並行方向は1又は2個、余分な数字を付ける事ができます。Fin付きと似ていますが、排除マスに影響を与えない点が異なります。

〔4〕ERブロックの連鎖 ( X-Chain )

ERブロックは、着目数字がブロック内で2択となる働きが有るため、ブロック間で2択同志を複数連鎖させ、始点と終点から見えるマスより、着目数字を排除する攻略に活用できます。

 

  ◆ERブロック連鎖のシンプル型(X-chain)

ERブロックで着目数字が2マスだけの、「2択の如意棒」を連鎖させ、始点と終点の○◇から共通に見えるマスより、着目数字を排除するもので、一般に X- Chain と呼ばれます。

 

中上から右下ブロックまで、最少2マスのERブロックが4連鎖している例です。

 

中上ブロックのD1・E2は2択で、D1・E2のどちらが5でも、E2・H8の○◇どちらかが必ず5になる為、○◇の両方から共通に見える2箇所の灰色マスから5が排除されます。

 

中上・右下ブロックを始点とする3連鎖でも、2箇所の水色マスから、さらに5を排除することができます。

上記のERブロックの連鎖は、始点と終点の○◇が離れていていますが、○と◇がお互いに見えるように連結も可能で、連鎖全体がループ状となり、より多くのマスから着目数字が排除できます。

 

   ◆ERブロックの一般的な連鎖

 

右上→右下→左下→左中ブロック、または、その逆順にERブロックが4連鎖している例です。

 

G2と、H1~H3を2択と考え、連鎖をたどると、G2かC5の○◇どちらかが必ず5になる為、○◇マスから共通に見えるC2・G5の灰色マスより5が排除されます。

 

下2図のように、3連鎖部分も攻略に加える事ができる為、さらに、2箇所の水色マスからも5が排除されます。